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トム・クルーズisクレージー「ミッション:インポッシブル フォールアウト」

ミッション:インポッシブル フォールアウト」

ミッション:インポッシブル フォールアウト

作品について

公開:2018年/アメリ

原題:Mission: Impossible - Fallout

監督・製作・脚本:クリストファー・マッカリー(「ユージュアル・サスペクツ」、アウトロー」)

出演:トム・クルーズ、ヘンリー・カビル、ビング・レイムス、サイモン・ペッグレベッカ・ファーガソンショーン・ハリスアンジェラ・バセット、バネッサ・カービー、ウェス・ベントリーフレデリック・シュミット、ミシェル・モナハンアレック・ボールドウィン

あらすじ

盗まれた3つのプルトニウムの回収の任期に当たっていたIMFチームのリーダー、イーサー・ハント(トム・クルーズ)。しかし、取引の最中に突如仲間が何者かに捕えられてしまう。助けることに成功したが、目を離した隙にプルトニウムを奪われてしまった。奪ったのは”神の使徒”と名乗る謎の組織で、世界3ヶ所で同時核爆発を行うテロ計画を目論んでいた。計画を阻止すべくIMFはミッションに取り掛かる。しかし、CIAから信用されていないイーサンは、CIAエージェントのウォーカー(ヘンリー・カヴィル)を同行させ行動を監視されなければならなくなった。イーサンは”ジョン・ラーク”という正体不明の男と”ホワイト・ウィドウ”と呼ばれる謎の女の存在をつかむ。”ホワイト・ウィドウ”の信頼を得るため、収監中の敵”ソロモン・レーン”の脱走に手を貸すことになるが・・・。

感想など

大人気スパイアクション「ミッション:インポッシブル」シリーズの6作目

監督・脚本は前作「ローグ・ネイション」に引き続きクリストファー・マッカリーが務めています。毎回監督が変わるのがお決まりだったこのシリーズで監督が再起用されたのは今回がはじめてのこと。前作「ローグ・ネイション」撮影中に今作のアイデアが浮かんだとのことで、それをトムに話したところトムも同じことを考えていたらしくそのままスムーズに続投が決まったそうです。

2時間28分という少し長めの上映時間ですが、それにもかかわらず時間があっという間に感じました。手に汗握る迫力満点なアクションが続き、テンポよくスピード感溢れる構成。だけど疲れないのは、いいタイミングでベンジー(サイモン・ペグ)の存在がちょうど息抜きになってくれているからかもしれません。

アクションは最高の第一級品で、楽しめること間違いなしなのですが、ストーリーに関しては1度観ただけでは私の脳ミソでは混乱が起こってしまい、「で、この人は敵なの?味方なの?いったい何がしたいの?あれ?さっきまで敵だったけど味方になるの?じゃあ今までは何だったんだ?」などと思考が入り乱れてしまいました。2回目観たら少しは理解できそうな気もしますので、とりあえず最低でももう1回は観に行くつもりです。町山さんもたまむすびで「誰が敵で誰が味方かわからない」とおっしゃってたので何度見てもわからないものなのかもしれませんが・・・。

メンバーはエージェントのベンジー(サイモン・ペグ)、天才ハッカーのルーサー(ウィング・レームズ)、MI6のイルサ(レベッカ・ファーガソン)など前作までのシリーズに登場した面々が顔を揃えていて、チームプレーがうまく発揮されているのも楽しいポイントの1つです。レベッカ・ファーガソンはこの撮影中妊娠されていたそうで、現在無事女の子を出産されたとのこと。シリーズ3作目でイーサンと結婚したジュリア(ミシェール・モナハン)も再出演。イーサンとの再会が切なく描かれています。

今回初登場となるのはCIAのエージェントのヘンリー・カヴィル演じる”オーガスト・ウォーカー”や、闇の組織に通じている武器商人のヴァネッサ・カーヴィー演じる”ホワイト・ウィドウ”。ヘンリー・カヴィルといえば「0011/ナポレオン・ソロ」を基にした「コードネームU.N.C.L.E.」というスパイ映画で主演を務めましたが、実はトム・クルーズが出演を希望していた役でした。「ミッション:インポッシブル」シリーズ5作目の製作時期と被ってしまったために断念せざるを得なかったとか。そんな2人の直接対決となった今作。やっぱりどうしても彼が過去に演じた「マン・オブ・スティール」というキャラクターの存在が大きく付きまとってきてしまうので、「マン・オブ・スティールスーパーマン」対「イーサン・ハント」と思いながら見てしまったんですけど、自らすべての危険なアクションのスタントを遂行したトム・クルーズが誰よりも「スーパーマンだななんてと思ってしまいました。ちなみに、あまり作品の中で詳しく語られないのでスルーしがちですが、謎の女”ホワイト・ウィドウ”は、シリーズ1作目に出てきた武器商人の女”マックス”の娘なんですって。

 

今回の映画のアクションはCGなしの本物で、トム・クルーズ本人が自らこなしたということで話題になっていますが、例えばヘイロージャンプ(高高度降下低高度開傘)は、ものすごい高いところまで飛行機で行き、そこからダイビングをして、ものすごく低いところでパラシュートを開くという精鋭部隊が敵に発見されずに敵地に潜入するために実際に行われている方法で、トムは今回高度7620mの高さから時速320キロで飛び降りています。高所恐怖症の私からしてみたら死んでもやりたくないですが、トムはこれを106回飛んでいるというんだから正気の沙汰じゃない。。何度も繰り返したジャンプのせいで遠心力で腕と肩の腱が限界まで伸びていたほどだそうです。と、ともに気になったのはじゃあこれを撮影しているカメラマンはどうやって撮っているんだ?ということ。このシーンの撮影にはベテランの空中写真家クレイグ・オブライエンが起用されていて、なんと今までに2万3000回以上のジャンプ経験があるそう。なるほど、世の中にはいろんなプロがいるものだなぁ。まぁ、そもそもパーティーに行くためにわざわざヘイロージャンプする必要はないんですけどね!アクションありきの作品なので、ストーリーは行き当たりばったりだそうです。

そして、ヘイロージャンプを無事成功させパーティー会場に潜入した後も会場内のトイレでひと暴れ。マスクを作るためにウォーカーとともに正体不明の男”ラーク”と大格闘。ぶちのめし、ぶちのめされのオンパレード。このシーンは思わず笑ってしまうような面白さがあって、鏡をぶち破ったり、体当たりして簡単に壁が崩れるのはありえないでしょ、どんだけ建物脆いんだと思って笑ってしまいました

ヘルメットなしのバイクでパリを駆け抜けるシーンや、車でのカーチェイスシーンは事故が起こらなかったことが奇跡みたいにギリギリの連続でハラハラ。タイミングが1秒違っただけでも大惨事になりそうな危うさを孕んだままノンストップで勢いよく続いていきます。その臨場感たるや!車の免許は持っているもののドペーパードライバーで、免許取りたての頃に200メートルくらい運転したところ神経が衰弱してしまい、すぐに助手席の父親に運転を代わってもらってから2度と運転していない私からしてみたら(さすがにへっぽこすぎ)未知の世界。まず、運転の能力云々の前に死の恐怖が勝ってしまうと思います。というかそもそもこんなカーアクションを一般人なら経験する機会なんて一生ありません。それをこうやって映画館のド迫力で体験出来るなんて本当に楽しいです!トムありがとう!

 

そんな超無敵トム・クルーズですが、撮影中に足首を骨折してしまうという事故に見舞われました。その撮影というのが屋上を走って駆け抜け、ビルからビルへジャンプするという他のアクションシーンに比べれば割とシンプルなシーン。とはいえあの距離感を飛べるなんて普通信じられませんが・・・。(「ベイビーズ・デイアウト 赤ちゃんのおでかけ」で赤ちゃんを誘拐した犯人たちがマンションを飛び越えるシーンが微笑ましく感じる。)医者は完治に9ヶ月かかると言ったものの、6週間後には撮影を再開、10週間後には走れるようになり、12週間後には全力疾走していたというんだからすごい。トムは一般的な人間の常識に当てはめることが不可能なトム・クルーズという種類の生き物なのかもしれないと思えてくるようなエピソードです。

イーサン対ウォーカーのラストのヘリコプターでの対決は作中ではインドのカシミールが舞台になっていますが、撮影はニュージーランドで行われました。トム自身がヘリの操縦を行い、スパイラル飛行、接触ギリギリの接近飛行、低空飛行など危険な飛行の連続に挑戦。ヘリのドアから身を乗り出してトムに向かって銃撃するヘンリー・カヴィルも今にも落ちそうで見ていて怖いです。撮影中、ヘリにぶら下がっているトムを見て驚いたというサイモン・ペグはヘリの羽根がトムの首のすぐそばでブンブン回っている光景を見たとインタビュー語っていました。かつて「トワイライトゾーン/超次元の体験」第1話の撮影中、ヴィック・モローと子役が墜落したヘリのプロペラで首をはねられた大惨事を思い出してゾッとします。今回何事もなくて本当に良かった。

ヘリが衝突し山頂に墜落した後に繰り広げられるアクションは、前にも書きましたが私は高所恐怖症なのでとっても怖かった。”崖”は一生近づきたくない、出来ることなら半径10キロ以内は近づきたくない場所です。案の定、2人は崖から落ちてなんとかしがみつきながら耐えますが、この場面はまさにシーズン2作目の冒頭でイーサンがロッククライミングをしているシーンとリンクします。腕というより指だけで全身を支えているように見えて、本当にこれ実際にやっているんですよね?って疑いたくなるほど。だってこんなことが出来るなんて信じられない

今回のトム・クルーズのスタント場面をまとめた動画がありました。骨折の瞬間も収められています。これ、メイキングがたっぷり入ったBlu-rayが出たら買っちゃうだろうな。。


トム・クルーズの壮絶スタントを総まとめ!映画「ミッション:インポッシブル/フォールアウト」メーキング映像が公開

トム・クルーズといえば現在56歳。56歳って何歳だっけ・・・と途方に暮れてしまうほど年齢という概念がトムには感じられません。信じられないことにますますパワフルになっていっている。クレージーなほどに。しかし、本人がとても楽しんでやっているというところが素晴らしいし、観客に楽しんでもらえるかを常に考えているからこそ多くの人に愛される作品になるんだと思います。ここまで来ると次回もものすごい作品を作ってくれることを期待してしまいますが、くれぐれも命だけは大事にしてほしいですね。